秋の薬膳レシピ|乾燥・冷えを防ぐ家庭料理

akinoyakuzenn kennkou syokuyouzyou 40代からの健康

秋は乾燥と冷えの季節。薬膳で整える養生法

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秋は空気が乾燥し、朝晩の冷え込みが強まる季節です。

薬膳の考え方では、この時期は「肺」を潤すことと「体を温める」ことが大切だとされています。

乾燥により咳や喉の痛み、肌荒れが起こりやすくなり、冷えによって血行不良や疲れやすさを感じやすくなります。

さらに、免疫力の低下や便秘、気持ちの落ち込みなどもこの季節特有の不調として現れることがあります。

そんな季節の不調を防ぐために役立つのが「秋の薬膳レシピ」です。

薬膳というと難しく感じるかもしれませんが、スーパーで手に入る食材を使えば、日常の食卓で簡単に取り入れることができます。

今回は初心者の方でも作りやすい、家庭向けの薬膳レシピと体質別の工夫をご紹介します。


秋におすすめの薬膳食材

潤いを与える食材(梨・大根・はちみつ)

秋は「乾燥」が大敵。

肺や喉を潤す食材として、梨・大根・はちみつがおすすめです。

梨は体の余分な熱を冷ましつつ潤いを与え、咳や喉の渇きを和らげます。便秘気味の方にも役立ちます。

大根は消化を助け、咳をしずめる効果が期待できます。

はちみつは天然の甘みで体をやさしく潤し、胃腸の調子を整える働きもあります。

体を温める食材(かぼちゃ・さつまいも・生姜)

冷えが強くなる秋には、体を温める作用を持つ食材をプラスしましょう。

かぼちゃは胃腸を補い、気力を養う作用があります。

さつまいもは腸を潤し、便通を改善する力があるため、冷えと便秘を同時に和らげたい方に最適です。

生姜は体を温め、血行を促進して冷えを散らす働きがあります。少量加えるだけで料理の味も引き立ちます。

気血を補う食材(きのこ・黒ごま・落花生)

夏の疲れを引きずり、秋に「だるさ」や「疲れやすさ」を感じる方には、気血を補う食材が役立ちます。

しいたけやしめじなどのきのこは免疫力を高め、風邪予防にもつながります。

黒ごまは髪や肌に潤いを与え、アンチエイジングにもおすすめです。

落花生は滋養強壮作用があり、疲労回復をサポートします。


秋の薬膳レシピ3選

梨と大根の潤いスープ

効能:肺を潤し、咳や喉の乾燥を和らげる

材料(2人分)

  • 梨 1個
  • 大根 5cm
  • はちみつ 小さじ1
  • 水 400ml

作り方

  1. 梨と大根を一口大に切る。
  2. 鍋に水と具材を入れ、弱火で15分煮る。
  3. 火を止めてからはちみつを加える。

やさしい甘みで食欲が落ちているときにもおすすめです。風邪のひきはじめにも役立ちます。


さつまいもときのこの炊き込みご飯

効能:気を補い、疲労回復・便通改善に◎

材料(2合分)

  • 米 2合
  • さつまいも 1本
  • しめじ・しいたけ 各1/2パック
  • 醤油 大さじ1
  • 酒 大さじ1

作り方

  1. 米を研ぎ、30分ほど浸水させる。
  2. さつまいもは角切り、きのこは小分けにする。
  3. 炊飯器に米・具材・調味料を入れ、通常通り炊く。

ホクホクした甘みときのこの旨味で、秋らしいご飯が楽しめます。おにぎりにして翌日のお弁当にしても◎。


かぼちゃの生姜みそ汁

効能:体を温め、胃腸を整える

材料(2人分)

  • かぼちゃ 150g
  • 玉ねぎ 1/4個
  • 生姜すりおろし 少々
  • だし汁 400ml
  • 味噌 大さじ2

作り方

  1. かぼちゃと玉ねぎを薄切りにする。
  2. だし汁で煮て、やわらかくなったら火を止める。
  3. 味噌を溶き入れ、仕上げに生姜を加える。

温かい味噌汁に生姜をプラスするだけで、体がぽかぽかと温まります。冷えが気になる朝食や夕食にぴったりです。


体質別アドバイス

陰虚タイプ(乾燥が気になる方)

  • 梨・はちみつ・白きくらげを積極的に。
  • 揚げ物や辛い香辛料は乾燥を悪化させるので控えめに。
  • 山芋やれんこんもおすすめで、肺を潤しながら体力を養います。

陽虚タイプ(冷えやすい方)

  • かぼちゃ・生姜・長ねぎなど温める食材を多めに。
  • 冷たい飲み物や生野菜サラダは控える。
  • 羊肉やにらも冷え対策に効果的です。

気虚タイプ(疲れやすい方)

  • さつまいも・米・きのこ類でエネルギー補給。
  • 夜更かしを避け、規則正しい生活を意識する。
  • 高麗人参やなつめも疲労回復を助けます。

薬膳を日常に取り入れるコツ

薬膳は特別な料理ではなく、日々のごはんに「季節に合った食材」を少し加えることから始められます。

例えば、普段の味噌汁に生姜を加える、デザートに梨を選ぶ、ご飯にさつまいもを混ぜるといった小さな工夫で十分です。

白ごまをふりかけに加えたり、黒ごまをおひたしに散らしたりするのもおすすめです。

また、食材だけでなく生活習慣も合わせて工夫するとさらに効果的です。

しっかりと睡眠をとる、湯船につかって体を温める、軽いストレッチを取り入れることで、薬膳の効果をより引き出せます。


まとめ|秋の薬膳で心身を整える

秋は乾燥と冷えで体調を崩しやすい季節ですが、薬膳の知恵を取り入れることで心身のバランスを整えることができます。

梨や大根で肺を潤し、かぼちゃや生姜で体を温め、きのこや黒ごまで気血を補う。

これらの食材はすべて身近なスーパーで手に入るものばかりです。

さらに、体質に合わせた食材の工夫や、生活習慣との組み合わせで、より効果的に秋の養生が可能になります。

毎日の食卓に少しずつ薬膳を取り入れて、秋を健やかに過ごしましょう。


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