
まずは「いまの自分」を知ることから
体調を整える近道は、無理をしないことと「体質」を知ること。薬膳では、同じ不調でも原因が人によって違うと考えます。
この記事では、気虚・血虚・陰虚・陽虚・瘀血・痰湿という代表的な体質を、初心者にもわかりやすくチェックできるようにまとめました。
スーパーで買える食材での対策もすぐに実践できます。できる範囲で大丈夫。今日から、やさしく整えていきましょう。
体質チェックの使い方
- 下の体質チェック(自動判定ツール)に答える。
- 出た体質の説明と今日からできる食材を確認。
- 季節&体質別アドバイスを参考に、1日1つから試してみる。
※当てはまる項目が多いもの=いま傾きやすい体質です。複数に当てはまることも普通です。
薬膳|体質チェック
当てはまる項目にチェックを入れて、下の「判定する」を押してください(複数選択可)。
気虚(エネルギー不足タイプ)
血虚(うるおい・栄養不足タイプ)
陰虚(体のうるおい消耗タイプ)
陽虚(冷え・温め不足タイプ)
瘀血(めぐり停滞タイプ)
痰湿(ため込みタイプ)
体質の基礎解説
気虚:ガス欠気味。まずは主食・たんぱく質・温かい汁物で「力の元」を補給。
血虚:うるおいと栄養が不足。葉物・卵・赤身肉や黒い食材でしっとり養う。
陰虚:体の水分・血のうるおいが消耗。辛い物や深夜のスマホを控え、豆乳や山芋、梨でクールダウン。
陽虚:体を温める力が弱い。生姜やねぎ、味噌汁などで内側からポカポカに。
瘀血:めぐり停滞。青魚・玉ねぎ・適度な運動・入浴でさらりと巡らせる。
痰湿:余分な水分や老廃物がたまりやすい。雑穀・豆・大根やはとむぎ茶で軽やかに。
季節×体質のポイント

春
- 気の巡りUP:新玉ねぎ・柑橘・香味野菜(しそ・みょうが)。
- おすすめ調理:蒸す・さっと炒める。
夏
- 暑気対策:きゅうり・トマト・とうもろこし。汗で消耗したら塩少々のスープ。
- おすすめ調理:冷やしすぎない常温〜ぬるめ。
秋
- 乾燥対策:れんこん・白きくらげ・梨・はちみつ。
- おすすめ調理:煮る・スープでうるおす。
冬
- 温活・腎を労わる:羊肉・鶏肉・かぼちゃ・生姜・黒ごま。
- おすすめ調理:鍋・煮込み・味噌仕立て。
家庭で作れるかんたん薬膳レシピ

1)鶏むねとねぎの生姜スープ(気虚・陽虚向け/冷え・だるさ)
材料(2人分):鶏むね1/2枚、長ねぎ1本、しょうが1かけ、しいたけ2枚、塩、こしょう、酒小さじ1、しょうゆ少々
- 鶏むねはそぎ切り、酒と塩で軽く下味。
- 鍋に水400ml、しょうが千切り、しいたけ、ねぎを入れて煮る。
- 沸いたら鶏を加え、火が通ったら塩・しょうゆで調える。
- 仕上げにこしょう。
効能:温めて気を補う/疲労回復・冷え対策。
2)ほうれん草と卵の黒ごま炒め(血虚・瘀血向け/目の疲れ・冷え)
材料:ほうれん草1束、卵2個、にんにく少々、黒ごま大さじ1、油、塩こしょう
- ほうれん草はざく切り、卵は溶く。
- フライパンに油・にんにくを温め、卵をふんわり炒めて一旦取り出す。
- ほうれん草をさっと炒め、卵を戻して塩こしょう、黒ごまをからめる。
効能:血を養い巡りを助ける/貧血傾向・目の疲れに。
3)はとむぎ入りやさしいおじや(痰湿・陰虚向け/むくみ・乾き)
材料:冷やご飯茶碗1杯、はとむぎ(茹でまたはパフ)大さじ2、豆腐1/4丁、しょうが少々、だし、塩、みそ少々、刻みねぎ
- 鍋にだしを沸かし、ご飯とはとむぎを入れる。
- ふつふつしたら豆腐を崩し入れ、しょうが、みそ少々で味付け。
- 器に盛り、ねぎをのせる。
効能:余分な水分をさばき、うるおいも保つ/むくみ・肌荒れ予防。
よくある質問

Q. 複数の体質に当てはまります。
A. 普通です。まずは「一番スコアが高い体質」から食材を取り入れ、次にサブタイプの対策を少し足すだけでOK。
Q. 更年期で何を食べたらいい?
A. 豆乳・大豆・黒ごま・山芋・きのこ・青魚はバランスが取りやすくおすすめ。冷えが強ければ生姜をプラス。
Q. サプリは必要?
A. まずは食事と生活リズムを整え、必要に応じて医師や薬剤師に相談しましょう。
まとめ

体質チェックで「今の自分」を知ると、無理なくケアが続きます。
スーパー食材でOK。まずは汁物+主食+たんぱく質の3点セットから。
季節に合わせて小さく調整するのが、薬膳を続けるコツです。
ご覧いただきありがとうございます。
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